便が溜まっているのに便意が起こらない|一週間以上出ていない
便が出たのはいつだっけ?気づけば3、4日出ていない。お腹は張っているのに、便意は感じないし、トイレに行っても全然でない。こんな症状がある場合は、直腸性便秘の可能性が高いです。
便秘は一般的に3つに分けられます。直腸性便秘、弛緩性便秘、けいれん性便秘です。それぞれ症状と原因が異なります。便がたまっているけど便意が起こらないため、排便できないのは直腸性便秘の特徴です。
通常、便がある程度溜まると大腸が刺激を受けて、脳に信号が伝わり、そして便意が起こります。便意が起きた状態でトイレに座ると、肛門が開くので排便できます。
便意が無いと便が出やすいタイミングが分からない。さらには、肛門が開きにくい。こんな理由から便意がなくなると、便が出にくくなってしまいます。
便意が起こりにくくなってしまう原因
便意が起こりにくくなってしまう理由はいろいろありますが、主な原因3つは以下の通りです。
トイレを我慢する
仕事や家事で忙しくてトイレを我慢してしまうことはありませんか?トイレを何度も便意を我慢していると、大腸が刺激に対して鈍感になってしまいます。大腸のセンサーが上手く働かないと、便意が起こりにくくなります。。
便秘薬を常用している
便秘薬は、薬の力によって大腸に刺激を与えて便意を無理やり起こします。しかし、便秘薬を常用していると大腸は鈍感になり、薬による強い刺激が無いと便意が起こらなくなってしまいます。
老化で神経が鈍くなる
年齢を重ねると手や足の筋肉が衰えますが、同じように感度も鈍くなってしまいます。大腸の感度も悪くなるので、便意が起こりにくくなってしまいます。
便秘を改善する5つの方法
人は年齢を重ねるごとにいろいろな部分が衰えてきますが、排便に関しても同じです。何も対策しないで放置してしまうと、どんどん症状は悪化してしまいます。早めに対策を行ったほうが良いですよ。
便意を感じたら、すぐにトイレに行くこと。トイレを我慢しないことです。また、便意が無くても、毎日同じ時間にトイレに座ってください。無理していきむ必要はなく、リラックスしてトイレに座るだけでも効果があります。
便が出なくても毎日同じ時間にトイレに座っていると、自然と体の中で排便リズムが作られて、排便しやすくなりますよ。
便秘解消には、食生活の改善、特に食物繊維をしっかり取ることが欠かせません。ただし食物繊維を取るために、野菜ばかり食べてしまうと逆効果になってしまうことがあるので注意してください。
食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。それぞれ異なった便秘効果があるので、バランスよく食べることで高い効果を発揮します。
不溶性食物繊維は、キャベツやごぼうなどの野菜に多く含まれています。この食物繊維は、水を含むと何倍にも膨らむため便の量を増やしてくれます。大腸が刺激を受けるので、便意が起こりやすくなります。
ただし、不溶性食物繊維ばかり食べ過ぎてしまうと、お腹の張りが強くなったり便が硬くなってしまうことがあります。なので、水溶性食物繊維と水分をしっかり取る事が必要です。
水溶性食物繊維とは、わかめやひじきなどの海藻類、果物に多く含まれている食物繊維です。水に溶けてゼリー状になる性質があるため、便を柔らかくすることが出来ます。便が柔らかくなれば排泄しやすくなるので、積極的に摂ってください。
不溶性食物繊維で便の量を増やして、大腸を刺激します。水溶性食物繊維で便に含まれる水分を増やして柔らかくします。もちろん水分もしっかり取ってくださいね。
運動をすると大腸が刺激されて、動きが活発になります。運動といっても、難しいことをする必要はなく、散歩で十分です。歩くことで大腸が刺激され、さらに排便に必要なお腹周りの筋肉が鍛えられます。
散歩の時間は、1日30分以上が理想ですが、運動をしていない人にとっては難しいと思います。なので、まずは1日10分くらいから始めてください。体力が付いてきて、さらに便秘も改善してくると自然と散歩する時間が増えてきます。とにかく始めること、そして続けることが大切です。
大腸の動きを活発にするマッサージは”の”のじマッサージです。手のひらをおへその下に当てて、そこからおへそを中心にしてひらがなの”の”を描くようにお腹を撫でてください。お腹を揉む必要はありません。
マッサージのポイントは、力まず、リラックスして行うことです。大腸は私達はリラックスしている時に良く動くからです。寝る前など、布団やベットの上で行うと効果的です。
大腸内には100種類以上の腸内細菌が住んでいます。この中には善玉菌と悪玉菌がいます。善玉菌は腸内環境を整えて大腸の動きを良くし、逆に悪玉菌は腸内環境を乱して大腸の動きを鈍らせます。
便秘を解消するためには、善玉菌を増やすことが大切なのですが、残念ながら年齢と共に減少してしまいます。赤ちゃんの頃がもっとも多く、徐々に減少し、40歳を過ぎた頃から急激に減少します。
そんな善玉菌の数は、食事によって増やすことが出来ます。善玉菌が入っている食べ物を食べたり、善玉菌を元気にする食べ物を食べると善玉菌を増やすことが出来ます。