糖尿病による便秘|血糖値の上昇を防ぎながらできる方法
大腸の動きは、自律神経により制御されています。
糖尿病は、その自律神経にも障害を引き起こし、大腸の
動きを抑えてしまいます。大腸が動くことによって便を
肛門まで送り排泄するのですが、大腸の動きが悪くなる
と、腸に便が溜まり便秘になります。
そして、便秘は糖尿病を悪化させてしまいます。食べた
ものが大腸の中に留まる時間が長くなると、糖類の吸収
が高まり、血糖値が上がり、糖尿病が悪化してしまい
ます。糖尿病が便秘を引き起こし、便秘が糖尿病を悪化
させるという悪循環にはまってしまいます。
糖尿病を原因とする便秘の解消法
糖尿病により引き起こされている便秘とは長い付き合い
になるので、便秘薬のように長期間使っていると効果が
低下するものは向いていません。
便秘薬を長期間使っていると体が慣れてしまい、徐々に
効果が低下します。効果が減るので便秘薬を飲む量が
増えてしまい、最終的には薬がないと出ない下剤依存症
になってしまうことがあります。お腹が張って辛くて
我慢できないときに以外は、使わないほうが良いかも
しれません。
また、糖尿病になると食事制限が課せられます。食事が
制限されると、便の量が減ってしまい、便意が起きずらく
なるので、便秘が悪化します。
以上のことを考慮すると、糖尿病による便秘解消法は
- 長期間使っていても効果が低下しない
- 便の量を増やしてくれる
- 血糖値を急激に上げない
このような条件を満たしてくれるものが理想です。
この条件を満たしてくれるのが、食物繊維です。
- 食物繊維を多く含んでいる野菜や海藻類は、低カロリー
が多い。 - 食物繊維は硬いので、よく噛んで食べるようになり、
- 食事がゆっくりになり、血糖値の上昇がゆるやかになる。
- 食物繊維は人間の体内では消化吸収されないので、
便の量が増える。 - 食物繊維は水を吸収するので、便を柔らかく保つ。
- 大腸により栄養素が吸収される時間を遅らせる作用が
あるので、急激な血糖値上昇を防ぐ。
便秘は、糖尿病により引き起こされますが、糖尿病を
悪化させてしまうので、しっかりと対策してください。
糖尿病の食事療法でバランスの取れた食事をしながらも
しっかりと食物繊維をとってください。